意思決定のための道しるべ

複数の治療方法を提示されたときに、判断材料となる項目をあげています。ご自分にとって、治療方法を選択する上で大切と思われることは何か考えてみてください。そのことについて情報が足らないと感じた場合には、意思決定される前に「意思決定するために必要ながんに関する情報」リンクのページをご覧ください。

 また、さらにわからないことや不安なことがあった場合には医師・看護師に相談をしてみてください。相談した内容は忘れないようにメモをして整理しましょう。

チェックシート

病気について

  • 自分のおかれている環境を調整する(安心できる場を探す、人間関係を煩わしく感じる場合には少し距離をとる)
  • 自分の抱えている問題に気づく(直面化する)
  • その問題に向き合う(現実認識力を高める、日常生活を整える、心身の安定を図る)
  • 意思決定するのは自分であることを自覚する(コントロール感覚をもつ)
  • 意思決定することに影響することは何か確認する
  • 自分の意思決定に関わる家族や医療者の存在に気づく(相談した内容はメモに残し自分を客観的にみる。メモの詳細は意思決定に向けた相談スケジュールメモリンク参照)
  • 自分の気持ちや価値観を確認する
  • 情報を得て選択肢の幅を広げる
  • 選択肢を再検討する
  • 意思決定の方向をつける
  • いくつかの選択肢の中から意図的に選択する(必要に応じて)家族の意向をくみ取る
  • 現実と希望との妥協点を探る

治療について

  • 標準的な治療はどのようなものか(治療の種類、回数、頻度、期間、スケジュール、受ける場所)
  • 他の治療について選択肢としては何があるのか(各治療のメリット、デメリット)
  • 治療の効果・目標として予測されることは
  • 治療開始とともに、痛みや嘔気などの副作用を伴う可能性はあるか、またその対処方法はあるか
  • 治療の費用はどのくらいかかるのか
  • 治療選択にあたりセカンドオピニオンを受けることはできるか
  • いつまでに決める必要があるのか

治療中の生活について

  • 治療に向けて何か準備することはあるか
  • 治療中、日常生活の中で何か制約されることはあるか(例:仕事、家事、育児、食生活、運動、旅行、温泉、お酒、タバコ、結婚式や入学式などへの出席)
  • 治療中は、具体的にどのようなことに注意して生活をしたらよいのか
  • 同じ治療を受けた患者さんはどのように過ごしているのか
  • 治療に伴う副作用(浮腫、脱毛)がでてきた場合、対応策は何かあるのか

*上記の項目を参考にして、不足している情報が何か点検してみて下さい。
例えば、意思決定を進めるために薬の情報が足りないことがわかれば、医療者に確認してみましょう。