肺がん

肺がん 治療関連情報

肺癌について知りたい

 肺癌は肺の気管、気管支、肺胞の一部の細胞が何らかの原因でがん化したものです。肺癌の症状や診断方法については、以下のサイトをご覧下さい。

がん情報サービス:肺がんの基礎知識・診断方法
http://ganjoho.jp/public/cancer/lung/index.html http://ganjoho.jp/public/cancer/lung/diagnosis.html

肺癌の治療について知りたい

 肺癌の治療は、手術、化学療法、放射線治療を組み合わせて行います。治療方法は、肺癌の種類や進行度によって異なります。詳細は以下のサイトをご覧下さい。

がん情報サービス:肺がんの治療選択
http://ganjoho.jp/public/cancer/lung/treatment.html

肺癌の5年生存率や予後について知りたい

 肺がんの生存率や予後についての詳細は、以下のサイトをご覧下さい。

がん情報サービス;肺癌;生存率
http://ganjoho.jp/public/cancer/lung/treatment.html#a54

治療による身体の状態に合わせて調整が必要なこと

治療によっておこる可能性のある息苦しさなど

Q:放射線治療によって、呼吸にどんな影響がありますか?
 放射線によっておこる肺の炎症で、多くは治療後1か月から6か月の間に発症します。時には、38度を超える熱や咳が出ることがあります。
 その際は、お薬で治療していきますが、無症状であれば経過を見ていくこともあります。症状が消失するに伴い、生活への影響はなくなります。肺炎から肺線維症になると息苦しさが続き、酸素療法が必要になることもあります。
 肺線維症を起こすと症状は不可逆なものになります。

Q:抗がん剤(分子標的薬含む)によって、呼吸にどんな影響がありますか?
 薬剤の有害反応として、間質性肺炎を起こすものがあります。その他、治療中は骨髄抑制がおこると抵抗力が低下するため、肺炎を起こすこともあります。
 発熱や痰が増えるなどの症状が出現した際は、主治医の診察を受けるようにしましょう。また、風邪の予防対策をしっかり行う必要があります。
  詳細は、以下のサイトをご覧下さい。

がん情報サービス 患者必携「肺がんの療養情報」
http://ganjoho.jp/data/public/qa_links/hikkei/odjrh30000012ix6-att/523.pdf

Q:手術によって、呼吸にどんな影響がありますか?
 手術で肺を切除するため、肺の体積が減少し、呼吸に影響がでる場合があります。切除する肺の体積の大きさや患者さん個々のもともとの肺の機能の良し悪しで、影響度は異なります。
 通常、体積の70%が残っていれば、多少の息切れはあるものの日常生活に大きな支障がないとされています。一方で、50%になるとかなりきつくなるといわれています。詳細は、以下のサイトをご覧下さい。

がん情報サービス:肺切除術のリハビリテーション
http://ganjoho.jp/public/dia_tre/rehabilitation/lung.html

治療による皮膚の変化とそのケア

放射線治療と分子標的薬のエルロチニブ(商品名;タルセバ)、ゲフィチニチブ(商品名;イレッサ)を内服している場合に、特に注意が必要です。

治療による皮膚の変化とそのケア

Q:放射線治療によっておこる皮膚の変化はどのようなものですか?
 放射線をあてている部位の皮膚が、日焼けをした皮膚のように赤くなったり、かゆみを伴う場合もあります。
 通常は皮がめくれるなど酷い皮膚炎になることは少ないですが、白血球の低下などで抵抗力が落ちた場合や放射線があたっている皮膚を乱暴に扱うなどすると重症化する場合があります。
 治療終了後1か月程度で回復します。

Q:分子標的薬による皮膚の変化はどのようなものですか?
 分子標的薬治療に特有な有害反応として皮膚障害があります。非小細胞肺がんで使用されるエルロチニブ、ゲフィチニブの代表的な有害反応でもあります。。
 分子標的薬やコース数の制限はなく、長期的に服用していく可能性があるので、重症化しないように症状をうまくコントロールしていく必要があります。。
 具体的には、保湿ケアなどがありますが、症状出現時の対処方法も確立されつつあります。詳しくは以下のサイトを参照下さい。

日経メディカルオンライン「分子標的薬投与時の皮膚障害」
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/search/cancer/pharma/cta/201002/514164.html
皮膚障害に対する予防ケア 三重大学医学部皮膚科
http://miedaihifuka.jp/documents/rashmanual1.pdf

食べることへの影響

食べることへの影響

Q:放射線治療を受けると、食欲がなくなりますか?食事が食べられなくなりますか?
 放射線宿酔と放射線食道炎があなたの食事摂取に影響を及ぼすかもしれません。

・放射線宿酔は、治療開始早期に起こり、身体が怠くなる、食欲がなくなるなどの症状があります。全例に出現しませんし、程度も様々です。症状は、治療後1週間程度で軽減しますが、症状が辛い時は、医療者に報告しましょう。
・放射線食道炎は、放射線治療開始後2週目頃より症状が起こることが多いです。飲み込みにくさが生じたり、症状が強くなると食物の通過時の痛みを生じることもあります。症状が起こることにより、食事が食べにくくなったり、痛みの為に食べることが辛くなります。痛み止めや食道の粘膜を保護するお薬を使用して対処しますので、症状が出たときは我慢せずに医療者に伝えて下さい。

Q:抗がん剤を受けると食事がとれなくならないか不安です。
 抗がん剤治療の副作用である吐き気、嘔吐、口内炎、味覚変化な出現により、食事摂取に影響がでることがあります。

 吐き気や嘔吐は、抗がん剤を投与してから数時間から出現し始めます。通常、3〜4日程度で症状は落ち着きますが、症状が出ない方もいますし、逆に3〜4日経ってから出現する場合など、かなりばらつきがあります。
 対処として、抗がん剤の投与に合わせて吐き気止めの薬剤を投与するなど、かなりしっかり対策をするようになっています。詳細は、以下のサイトを参照下さい。

がん情報サービス;治療を受けるときに注意したいこと;化学療法を受ける方へ消化器症状;嘔気・嘔吐
http://ganjoho.jp/public/dia_tre/attention/chemotherapy/side_effect/nausea.html

 口内炎は、抗癌剤投与後5~10日目くらいに発症しやすいといわれています。 口内炎を起こしやすい薬剤も分かっていますので、使用する薬剤が当てはまる場合は、特に、対策をしっかりしておく必要があるでしょう。
 詳細は、以下のサイトをご覧下さい。

がん情報サービス;治療を受けるときに注意したいこと;化学療法を受ける方へ:粘膜障害:口内炎
http://ganjoho.jp/public/dia_tre/attention/chemotherapy/side_effect/stomatitis.html

排泄に関すること

排泄に関すること

Q:治療によってお腹の調子が変化するものはありますか?
 抗癌剤治療を予定されている方で、薬剤の種類により下痢を起こしや すいものがあります。
 薬剤によって、下痢が起こり始める時期が多少異なりますが、骨髄抑制 が重なると重症化することがあります。普段からご自身の排便回数や性 状を確認し、異常を早期発見、対応することが必要です。
 放射線治療や手術では、下痢を起こすことはありません。
 詳細は以下のサイトをご覧下さい。

がん情報サービス;治療を受けるときに注意したいこと;化学療法を受ける方へ;消化器症状「下痢」
http://ganjoho.jp/public/dia_tre/attention/chemotherapy/side_effect/diarrhea.html

日常生活における活動と休息のバランス

日常生活における活動と休息のバランス

Q:放射線治療や抗がん剤治療で体の怠さを感じることはありますか?
 がん治療を受ける方の多くは、倦怠感を体験される方が多いと思います。
抗癌剤治療では、1回目の治療から出現し、回数を重ねるごとに症状が蓄積されやすいといわれています。また、骨髄抑制からの貧血により体の怠さを感じることもあります。
 放射線治療でも、治療初期におこる宿酔症状として体の怠さを感じることがあります。これは、治療後1週間程度で消失することが多いです。 対処方法も含め、詳細は以下のサイトをご覧下さい。

がん情報サービス;治療を受けるときに注意したいこと;化学療法を受ける方へ;倦怠感
http://ganjoho.jp/public/dia_tre/attention/chemotherapy/side_effect/diarrhea.html
がん情報サービス;治療を受けるときに注意したこと;放射線療法を受ける方へ
http://ganjoho.jp/public/dia_tre/attention/radiotherapy.html

療養生活(仕事、趣味、価値、宗教、医療上の理解)

療養生活(仕事、趣味、価値、宗教、医療上の理解)

Q:手術をした場合の仕事や趣味の実施への影響はどのようなものですか?
入院期間
 通常の肺葉切除の場合、特に問題がなければ、術後1週間程度で退院可能な状となることが多いようですが、目安としては2週間程度のようです。
手術後の生活の変化
 切除による傷の痛みが、術後半年から1年くらい続くときがあります。また、肺を切除したことで息切れの症状も起こり、生活への支障がでることがまれにあります。詳しくは以下のサイトを参照下さい。

がん情報サービス:肺がん、治療、手術に伴う主な合併症への対策
http://ganjoho.jp/public/cancer/lung/follow_up.html

治療後の通院について
 手術を無事に終えたとしても全てのリスクが取り除かれたわけではなく、再発チェックを5年間継続して行う必要があります。治療後からの期間で通院間隔は異なりますが、かならず受診するようにしましょう。詳しくは以下のサイトをご覧下さい。

がん情報サービス:肺がんの療養情報、経過観察と検査
http://ganjoho.jp/public/cancer/lung/follow_up.html#a9

以上のことから、手術では、休職する期間は1〜2か月程度ですが、傷の痛みや肺を切除したことによる息切れなどがおこることもあるので、身体を使う職種の場合は、仕事復帰までの期間を含め、身体の状況をみながら決めていく必要があるといえます。

Q:化学放射線療法をする場合の仕事・趣味への影響はどのようなものですか?
<休職する必要があるのか?〜入院か?通院か?治療期間は?〜>
 肺癌の種類によって放射線治療のスケジュールは異なります。非小細胞肺がんでは、1日1回週5回で6週間程度、小細胞肺癌では、1日2回週10回で3週間程度かかります。これに加えて、放射線治療後に抗がん剤治療のみを実施していきます。
 治療は入院で実施しますので、この間と体力は回復するまでの期間は休職する必要があります。

治療の場について
 多くは入院での治療になる場合がありますが、分子標的薬を含む内服抗癌剤を使用される場合は、この限りではありません。治療内容によって異なりますので、主治医から説明をよく聞くようにしてください。

日常生活への影響
 パクリタキセル(商品名;タキソール)などのタキサン系薬剤の有害反応である末梢神経障害は、あなたの日常生活の活動に支障を来すかもしれません。この薬剤は、手足に痺れを来すことが多いため、歩行や手を使う活動に大きく影響することがあります。
 回復には、長期間かかることがあるため、生活上の工夫が必要となります。
詳しくは、以下のサイトをご覧下さい。

がん情報サービス:治療を受けるときに注意したいこと;化学療法を受ける方へ;末梢神経障害「痺れ」
http://ganjoho.jp/public/dia_tre/attention/chemotherapy/side_effect/peripheral_neuropathy.html

 

Q:治療費はどのくらいかかりますか?
 治療費をはじめとする経済的問題は、治療を受ける患者・ご家族にとって重要な問題です。治療費は、治療の種類、抗がん剤であれば投与量によって異なるため、一般的な費用を提示することは難しいですが、分子標的薬などは高額になるものが多いです。負担を軽減する制度もありますので、ソーシャルワーカーに相談してみるのもよいでしょう。

Q:禁煙はずっと継続しなければいけませんか?
 肺癌のリスク因子に喫煙がありますので、禁煙に努めて下さい。また、できるだけ規則正しい生活を心掛け、定期診察を必ず受けるようにし、異常の早期発見に努めることも必要です。