放射線は手術、抗がん剤とともにがんの3大治療に位置づけられています。
放射線は手術と同じく、がんとその周辺のみを治療する局所治療です。手術と異なるところは、臓器を摘出する必要がなく、臓器をもとのまま温存することができ、そのため治療の前と同じ
ような生活をすることが可能な治療手段であることです。詳細は、以下のサイトをご覧下さい。
日本放射線腫瘍学会HP;一般の方へ 放射線治療Q&A
;放射線治療部位別の治療法
http://www.jastro.or.jp/customer/detail.php?eid=00001&faq_type=1
日本放射線腫瘍学会HP;一般の方へ 放射線治療 患者さんの意思決定に役立つ情報
https://www.jastro.or.jp/customer/customer.php?eid=00007
近年の放射線治療の技術の進歩により、できるだけ放射線をがんに集中させる技術が治療に応用できるようになりました。
これにより、より治療による有害事象を減らしたり、がんによりたくさんの放射線を照射できるようになりました。詳細は、以下のサイトをご覧下さい。
日本放射線腫瘍学会HP;放射線治療を知る(動画)
http://www.jastro.or.jp/movie/
日本放射線腫瘍学会HP;一般の方へ 放射線治療Q&A放射線治療の方法
http://www.jastro.or.jp/customer/qa/cat/#listID-125
放射線をあてる部位によって、食餌の内容は変わります。制限が加わるのは、口・喉・食道・胃・腸などに放射線があたる場合です。放射線があたることによってこれらの臓器の粘膜が傷みますので、刺激物を避け、消化の良いものを食べて頂くことが必要です。詳細は、以下のサイトをご覧下さい。
サバイバー.JP;症状別 生活と食事の工夫
http://survivorship.jp/vol2.html
特に、生活の制限はありません。治療の後半は、治療そのものや通院などの疲れで、身体の怠さを感じることが多いので、身体を休めることを意図的に取り入れることが必要です。
詳細については、以下のサイトをご覧下さい。
日本放射線腫瘍学会HP;一般の方へ;Q11放射線治療中から直後の生活上の注意
http://www.jastro.or.jp/customer/qa/cat2/#listID-114
治療自体は、短ければ5〜10分、長くても20分程度ですので、お仕事をしながら治療をすることは可能です。ただ、放射線をあてる部位よっては、副作用によって体調が悪くなることもありますので、職場の理解を得ておくことは必要です。
また、入院で放射線治療を行う場合は、休職する必要があります。
治療効果を最大限得ようとすれば、休まずにスケジュール通り行うことが必要です。実際に、研究的にも休んだことで治療終了までの期間が延長すればするほど、治療の効果が落ちることが証明されています。やむを得ない場合でも、必ず治療担当医に連絡し、相談するようにして下さい。
日本放射線腫瘍学会HP;一般の方へ 放射線治療Q&A
;放射線治療は途中で休むと効果がなくなるのですか?
http://www.jastro.or.jp/customer/qa/cat3/#listID-111
粒子線治療は先進医療の扱いなので、治療費は自己負担頂く必要があります。その他の治療は、保険適応です。詳細は以下のサイトをご覧下さい。
日本放射線腫瘍学会HP;「放射線治療をうけるあなたのために」;「治療費」
http://www.jastro.or.jp/customer/ordinary/2016/10/080109_2.pdf
<口腔乾燥>
口の喉の癌で放射線治療をした際に唾液を分泌する唾液腺が影響を受けることで起こります。どの程度、放射線があたったかで症状の程度が異なり、生活への影響も違ってきます。長く話ができない、外出時でもペットボトルが手放せない、食べるものが限られるので外食がしにくいなど、夜、口が渇いて目が覚めるなどがあります。
腸の障害 、肺の障害、性機能障害については、以下のサイトをご覧下さい。
がんサポート情報センター;がんになったら手にとるガイド、放射線治療のことを知る
http://ganjoho.jp/hikkei/chapter3-1/03-01-06.html
<皮膚炎>
もっとも良くみられる副作用です。乳がんや頭頸部癌(口・喉の癌)で照射する場合に頻度が高いです。ひどくなると、皮がめくれて、酷くなると痛みを伴う場合もあります。日常生活で皮膚の扱いに気を付けて頂くことで副作用が軽くすむこともあります。
<口内炎>
口に放射線があたる場合は、必発します。口内炎が発症すると、食事をとることが辛くなり、それによって体調の悪化を招くこともあります。治療中は、歯磨き・うがいをしっかり行い、口を清潔に、そして保湿することが必要です。
<下痢>
子宮癌や前立腺癌、大腸癌など放射線が腸にあたることで起こります。症状が出ると整腸剤や下痢止めを使用していきますが、それでも完全に止まらないこともあります。下痢に伴いお腹がしぶる、腹痛、肛門粘膜のただれがおこることもあります。
<頻尿>
前立腺癌の治療の副作用として起こります。治療開始後3週ごろより、
普段の排尿回数より増加し、治療が進むほど症状は悪化傾向とな
ります。夜間の排尿回数が増え、睡眠不足になったり、残尿感による
不快感などもみられます。
放射線治療中の副作用に関しての詳細は、以下のサイトでご覧下さい。
がんサポート情報センター;がんになったら手にとるガイド、放射線治療のことを知る
http://ganjoho.jp/hikkei/chapter3-1/03-01-06.html
多くの副作用は、治療後1週間から10日ほどの間にピークを迎え、その後、回復していくという経過を辿ります。
但し、唾液が出ない、味が分かりにくいなど症状によっては、治療後も残存することもあり、全身的にも体力が落ちたように感じる方もいるようです。唾液の問題は、治療前と同じレベルにもどることは難しいのですが、多少の回復が見られる場合もあります。それでも1年程度の時間がかかることが多いです。
味覚に問題も同様に長く時間がかかるかもしれません。